コラム 焚火 ルール 焚火

薪について深堀してみる。

コラム

寒い季節には焚火が何よりの楽しみですね。
キャンプ素人の私もすっかり焚火の魅力に取り付かれてしまいました。でも焚火の薪って時々パキって破裂しますよね。突然なのでかなりびっくりしてしまいます。

なんで薪って突然破裂するんでしょう?

ということで、今回薪についていろいろ気になることを載せていきます!

薪が破裂するのは何故?

焚火をしていると突然薪がパキって破裂します。
そういえば小さい頃、とんど焼きでよくパチパチいってたのを思い出します。

何故、薪は破裂するのか・・・。

実はこれ、水蒸気爆発なんです。

薪の中にある水分が燃やされることにより水蒸気に変わります。でも外にでてこれない場合、薪の内部で「過熱水蒸気」になります。

過熱水蒸気とは。
過熱水蒸気とは100°以上に過熱した水蒸気のことです。

過熱水蒸気の状態、つまり薪内部で出てこれない水蒸気はどんどん過熱され、どんどん圧力が高まり、薪の一部を吹っ飛ばして外に出る。その瞬間が破裂しているときなんですね。

煙がでるのは?

煙が出るのも水蒸気が関連しています。薪に水分が多いと不完全燃焼の状態になるため煙が多く出ます。
そのほかにも薪の種類にも関連しますのでその内容は下の方で触れていきます。

対策は?

対策としては、乾燥した薪を使うこと。
ただし、市販の乾燥済みの薪を購入しても完全に乾燥しているわけではないので、ある程度想定した服装で焚火を楽しみましょう。

注意したいのは、薪を湿らせないことです。薪を地面に直で置いてしまうと、薪は水分を吸ってしまい湿気ってしまいます。乾燥した薪は水分を非常に吸い込みやすい状態ですので、薪置き場にも注意しましょう。

薪の燃焼時間について

先日アウトドアショップで薪を購入しました。店頭で1本あたり15分程度と書いてありました。思ってより早く燃えるんだな~という印象ですよね。また、燃えやすい針葉樹という記載も。

実は薪は種類によって燃焼時間が違うんです。

薪は二種類。針葉樹と広葉樹

一般的に、このような特徴があります。
針葉樹= 燃えやすい・燃焼時間短い
広葉樹= 燃えにくい・燃焼時間長い

焚火ではこの二種類を使い分けることが大事なんですね。

針葉樹

ヒノキ・松・杉といった種類が針葉樹になります。
名前の通り、葉の形状が針のようにとがったものを針葉樹というのですが、違いは葉の形状だけではありません。木材自体の密度が低いため重量が軽く、油分や空気を多く含んでいるという特徴があるため燃えやすいです。
そのため火起こしなどで重宝します。ただし油分が多い分煙は多くなります。

広葉樹

ケヤキ・カシ・クヌギ・ナラといった種類が広葉樹です。
葉が平たく、また形状の種類も豊富でモミジなども広葉樹になります。身が詰まっているため、硬く・重く・火持ちがします。油分やヤニが少ないため煙も少ないですが、火起こしには向いていません。

薪の使い分け

まず針葉樹で火起こしをし、広葉樹で長く燃やすといった使い方が一般的です。
針葉樹は油分が多い分、煙が多いので鍋やケトルなどが真っ黒になってしまいます。針葉樹で炎が大きくなったら広葉樹をくべて熾火にする。そうなれば火は長持ちしますので料理など行うといいと思います。

さらに深堀。

ここまで薪は二種類と説明しましたが、密度が低いとか身が詰まっているとか言われてもピンときませんよね。いいサイトを見つけました。

■ 薪の特徴「薪の比重=(イコール)火持ちです」

薪の比重によって火持ちに差が出てきます。
薪の比重とは水を1とした場合、同じ体積の薪がどの位の重さかという数値です。
1以下であれば水より軽いので水に浮き、1以上であれば水より重いので水に沈みます。
比重が高い薪ほど密度が高く、火持ちが良く、長く燃えてくれます。
比重が低い薪ほど密度が低く、火持ちが悪い分、火付きが良いです。

軽井沢暖炉
薪の種類比重
カシ0.95
クヌギ0.85
0.81
アカシヤ0.72
ナラ0.68
ケヤキ0.68
シラカバ0.62
ヤマサクラ0.6
0.53
ヒノキ0.41
0.38

■なぜ比重に差がでるのか

薪にする樹木は針葉樹と広葉樹で密度の差があります。
密度が低い程、空気を含んでおり、比重に差が出てきます。

軽井沢暖炉
ヒノキとヤマサクラの顕微鏡による断面の写真です。
針葉樹であるヒノキはハニカム構造で丈夫な作りをしています。
しかし、密度が低く、薪としては広葉樹のヤマサクラと比べ、2倍の太さが必要になります。

とても分かりやすいですね。上のヒノキの断面は薄い板で段ボールのようになってますね。薄くて燃えやすく空気の通り道が多いので酸素も届きやすそうです。さらに油分を多く含んでいるのでよく燃えるということですね。

まとめ

薪についていろいろ理解できましたね。
知っておくと焚火の時に役立つこと間違いなしです。キャンプと自然は切り離せないものです。キャンプを通して自然を学べる機会がある。これもキャンプの醍醐味ですね。

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